GoogleやYahoo JAPAN において、読者にとって有益な情報であることが評価の基準になっています。そのためSEO対策としてコンテンツの見直しをすることが重要です。
そこでコンテンツSEOが近年重要になっています。コンテンツSEOはエンジニアの技術は必要なく、誰でも対応できる内容です。この記事では、コンテンツSEOの内容や重要性、手法などを説明していきます。
コンテンツSEOとは
GoogleやYahoo! Japanなどの検索エンジンで集客を狙うために、読者にとって良質でニーズのあるコンテンツを、定期的に発信する手法のことをコンテンツSEOといいます。
コンテンツSEOは、SEO 対策の中でも集客を狙うために重要な位置づけとなっていると言っても過言ではありません。
コンテンツマーケティングとの違い
コンテンツSEOとよく間違えられるのが、コンテンツマーケティングです。コンテンツSEOはコンテンツマーケティングを考えるうえで、重要なSEO対策をする手法の一つです。
コンテンツSEOが必要な理由
コンテンツ SEO が必要だといわれるようになったのは、Google や Yahoo JAPAN などの検索エンジンの性能が上がったことが挙げられます。2010年以前の SEO対策では、ブラックハット SEO と呼ばれるような小手先の対応が重要といわれていました。
ブラックハット SEO には不自然であってもキーワードを多数埋め込んだり、被リンクの大量設置、さらには隠しテキストなど様々な手法が SEO対策の主流となっていたのです。
このためブラックハットSEOをしているWEBサイトが、検索結果の上位を占めていました。つまり検索結果の上位にあっても、読者にとって必要なコンテンツがあるかどうかは二の次だったのです。
そこで Googleでは新たな施策として、検索順位を決定するアルゴリズムを改善しました。このことにより検索エンジンで上位表示されるためには、読者にとって有益な情報である必要が問われるようになりました。
ブラックハット SEO対策は Google が行なっているのですが、Yahoo JAPAN では Google の検索エンジンを流用していることから、Yahoo JAPANでも同じようにWEBサイトの内容が上位で検索表示されるために必要になりました。
コンテンツSEOが重宝されるようになった背景とは
コンテンツが重宝されるようになったのは、検索エンジンの精度があがったことが大きな要因です。以前はWEBサイトを評価するとき、被リンクの数やキーワードの数など技術展な面が重要視されていたため、コンテンツは二の次の状態でした。
しかしコンテンツSEOを重要視するようになってから、内容が伴ったWEBサイトが検索エンジンの上位にくるようになりました。そのためただ検索エンジンの上位表示をするためだけの、悪質なページは大幅に減りました。
コンテンツSEO対策の手法とは
コンテンツSEO対策の手法として、主に以下の3つの方法が挙げられます。
- キーワードの設定
- 専門性、権威性、信頼性
- コンテンツの内容を充実させる
キーワードの設定
ユーザーがWEBサイトの検索をするとき、Googleでは知りたい、行きたい、やりたい、買いたいのいずれかが該当すると定義しています。この中でも知りたいことややりたいことを検索する人が多く、これらが解決するWEBページが検索ページの上位に表示されることが多い傾向にあります。
このためコンテンツ SEO の実施をする場合は、多くのユーザーが知りたいと思っているキーワードを優先的に入れることが重要です。しかしコンバージョンを目的としている場合は直帰率の高い「知りたい」ではなく、「やりたい」ことに対するキーワードを選択することをおすすめします。
このようにキーワードの選択によっても、SEOへの効果が異なってきます。
専門性、権威性、信頼性(E-A-T)
GoogleのSEO対策において専門性、権威性、信頼性が高い Web サイトを作ることにより、ユーザビリティをあげることを重要なポイントとしています。さらに政府機関や公式機関などから外部リンクされることで、より専門性などが高まるWEBサイトにすることができます。
Googleでは専門性、権威性、信頼性の英訳であるExpertise、Authoritativeness、Trustworthinessから、E-A-Tとよんでいます。
コンテンツの内容を充実させる
コンテンツSEOにおいて、コンテンツの内容が最も重要です。事前は被リンクが多い、キーワードが多く含まれているなどテクニカルな部分がGoogleに評価されていたのですが、2013年移行Googleではコンテンツの内容に評価の比重をおいています。
コンテンツの内容といっても漠然としているのですが、Googleスターターガイドでは、「所有するローカル ビジネスが Google に表示されているか?」と書かれています。この他にもキーワードに関連する内容であることや、ユーザビリティに優れていることが求められます。
コンテンツSEOのメリット
コンテンツSEOには以下のようなメリットがあります。
- 低コスト
- 持続的な効果がある
低コスト
SEO対策の多くは、専門家の知識が必要になります。しかしコンテンツSEOは技術的なスキルはほとんど必要ありません。そこため外注依頼する必要がないことから、コストを抑えることができます。
またWEBサイトは定期的にメンテナンスする必要がありますが、コンテンツSEOは自分でできることが多いのも特徴です。
持続的な効果がある
コンテンツSEOの設定を一度すると、持続的な効果があります。これはコンテンツの質を上げることを重視していることから、Googleからペナルティを受けることなく、集客をすることができます。
またユーザーのニーズにあったキーワードの選定や、コンテンツになっていることも大きな要因です。メディア広告やリスティング広告のように一時的に効果がある手法とは大きく違います。
コンテンツSEOでの注意点とは
コンテンツSEOを考える上で、以下の点に注意をする必要があります。
- 重複コンテンツはNG
- コンバージョンの結果がでにくい
重複コンテンツはNG
重複コンテンツとはコピーコンテンツのことであり文章を書く人であれば、コピーがNGであることはほとんどの方が周知しています。しかし意外と知られていないのが、自分で書いた文章であってもコピペはSEO的に評価を下げてしまうということです。
自分が書いた文章でも、コピーすると順位が下がるだけでなくサイト全体が検索結果から除外される可能性すらあります。
コンバージョンの結果がでにくい
コンテンツSEOだけでは、コンバージョンの結果につながりにくい特徴があります。しかしキーワードの工夫、デザインの見直し、クエリに対しての適切なアプローチなど工夫することで対策できます。
重複コンテンツの定義
重複コンテンツの定義として、Google検索セントラルでは以下のように記載されています。
引用:重複コンテンツの作成を避ける(Google検索セントラル)
他のサイトだけではなく、同じサイト内であってもコピーコンテンツと判断されたら重複コンテンツとみなされます。つまりGoogleでは他者の記事であっても、自分が書いた記事であってもコピーコンテンツは重複コンテンツと判断しています。
重複するコンテンツがNGである理由
コンテンツが重複することがNGである理由は、著作権の問題とSEOの問題の両方があります。例えば自分で書いた文章をコピーするのは、著作権の問題ではなくSEOの問題となります。
まず著作権ですが、どのような制作物であっても著作権は存在します。例えばメモ書きであっても著作権があり、著作の許可なしでは他のWEBサイトに掲載することはできません。
Googleでは無断複製したコンテンツについては、以下のように記載しています。
引用:無断複製されたコンテンツ(Google検索セントラル)
次にSEO的な観点ですが、もし重複コンテンツがあると検索結果に同じ内容の記事がいくつも表示されます。いくら書いている人が同じであっても、ユーザーからしたら不便でありユーザビリティが落ちてしまいます。
このためGoogleでは同じ人が書いた内容であっても、コピーコンテンツはSEO的にNGとしています。「自分で書いている内容だから、他の記事でも使ってもいい」といった考え方は危険です。
コンテンツSEOのコツとは
コンテンツSEOの効果を出すためには、コンテンツの内容が重要視されます。しかし文章力が高い、高品質であることがコンテンツSEOに直結するわけではありません。ここではコンテンツSEOに効果的なコンテンツの作り方を説明していきます。
- コンテンツSEO=文章力ではない
- ユーザーの悩みを解決する
- ユーザーのゴールの設定
- 検索意図にこたえること
- 効果的なコンテンツSEOの手順
コンテンツSEO=文章力ではない
よく間違えられることが多いのですが、効果的なコンテンツ SEOとは高い文章力が必要というわけではありません。高い文章力であっても必ずしも SEO 効果があるとは限りません。そもそも文章力は、明確な定義があるわけではなく読んでいる人にとっても大きく印象が異なります。
冗長表現や誤字脱字に注意する必要はあります。しかしコンテンツSEOに求められるのはあくまで読者にとって有益なコンテンツです、
ユーザーの悩みを解決する
ユーザーが Web で検索をする大きな理由は、何かを調べたい時です。コンテンツ SEO においてユーザーの悩みを解決することが、最も重要です。たとえしっかりした文章内容のコンテンツを作っていても、検索ワードに関連するユーザーが持っている悩みを解決しなければ SEO 的に効果があるとはいえません。
例えば「40代 男性 ダイエット」で検索しているユーザーは、40代の男性でもできる簡単なダイエット方法を探していることがほとんどでしょう、ここでアスリートがするような、難しい運動方法を紹介してもユーザーの悩みを解決することにはなりません。
コンテンツSEOを考える上で、検索ワードからユーザーはどのようなことを求めているのかを把握する必要があります。
ユーザーのゴールの設定
ユーザーの悩みを把握したところで、次にコンテンツを読んだ時点で読者がどのようなゴールを持っているかを考えることが大切です。例えば「40代 男性 ダイエット」であれば、40代の男性が簡単に始められるダイエット方法の情報を仕入れることです。また実際にダイエットを成功した人の経験談を入れると効果的です。
ユーザーが求めている内容を記載しているコンテンツは、自然とコンテンツSEOの効果が高くなります。
検索意図にこたえること
どれだけ内容の濃い文章を変えていても、政府機関や専門機関などの権威のあるウェブサイトが外部リンクをしていても、ユーザーの検索意図に合っていなければコンテンツ SEOとしては評価が低くなります。
以上のようにコンテンツSEOを効果的に導入するためには、ユーザー目線に立ってユーザーが検索ワードから求めている内容を理解し、ユーザーの課題を解決するようなコンテンツにすることが重要です。
ユーザーの課題を解決することにより、ユーザビリティが上がります。
Googleでも以下のように、ユーザーの利便性が第一であることを記載しています。
引用:Google
効果的なコンテンツSEOの手順
効果的なコンテンツ SEO にするためには、まず多くのユーザーが求めているキーワードの選定が必要になります。次にそのキーワードで検索をしているユーザーの意図を分析する必要があります。
ユーザーの意図を把握することができれば、競合調査をしながら独自性を追加していきます。最終的にファクトチェックや誤字脱字などのチェックをして完成です。
情報によっては定期的に内容が変わることがあるので、メンテナンスをすることも大切です。例えばいくら正しい情報であっても、あまりに古い情報であってはユーザーの満足度は下がってしまいます。
政府の新しい施策が発表された時など、常に新しい情報を記載していくことが求められます。古い情報のまま放置されているウェブサイトは、検索エンジンにおいてだんだんと下に下がっていきます。
まとめ
コンテンツSEOはキーワードの設定や、キーワードに関連する文章にすること、またユーザーにメリットのあるコンテンツにすることが大切です。そのため技術的なことはなく、外注に依頼する必要はありません。
GoogleのWeb評価方法は2013年以降大きく変わっており、コンテンツの内容が求められます。ユーザビリティを上げるためのコンテンツの作成や、重複コンテンツをさけるなど特別な技術は必要ないのですが、SEO対策として効果的な内容が多いのが特徴です。